小田和正ライブ SHIBUYA-AX 7/1 ライブレポ
以下は、今ツアーの小田和正さんのライブを見るにあたって、
MCや曲目が重複した場合でも問題ないという方のみ、お読みください。
魚も小田さんも新鮮じゃなきゃ嫌という方には
ライブレポートが逆効果になる可能性もあります。 ご注意ください。
ちなみに僕は新曲をライブで初めて聞きたくて、買ってはいたけれど
「そうかな」を聞かずに臨みました。
***********************************************************************************
ひとつのアルバムを200万枚売るアーティストが
1000人に満たないキャパのライブハウスで演奏するということは、
想像以上に収拾がつかなくなるものなのだろう。
今回は『FAR EAST CAFE in SHIBUYA@FUTURE』という
小田さんオフィシャル・ファンクラブが出張した渋谷の会場に
6月26日(日)〜29日(水)の4日間で来た人のみが
備付けのパソコンから応募、抽選できるといった
前代未聞の応募方法が採用された。
ネットオークションを利用した営利目的による購入を
回避するための処置でもあるし、
良心的かつ、公正な試みだとは思う。
4日の間に渋谷に行って、当たるかわからない
メールを待つというのはファンとして、たまらないことだ。
時間の余裕と容易に渋谷にアクセスできる環境がなければ、
応募は難しいのは事実で、かなりクローズドな趣きである。
そこがファンには、なおさら、たまらないことではあるけれど。
今回は、関係者席2Fの最前列、ほぼ中央から見ることができた。
見下ろすと1Fは約600席、PAの後ろは立ち見席。
2Fと合わせても900人ぐらいだろうか?ミキサー卓には
オフコース時代からのお馴染み木村史郎さんが見える。
THE BEATLES "Long and Winding Road"
JAMES TAYLOR "You've got friend"
THE 5TH DIMENTION "Up,Up And Away"など
名曲揃いの客入れだ。
AXは思い出深い。結局は採用はされなかったが、
自分が名付け親になってもおかしくなかったかもしれない。
ステージでカラオケを歌ったこともある。
そんなつまらないことを思い返していると、
客電が消え、暗闇から白いスーツをまとった7人が現れた。
腕まくりしている小田さんはまるで1982.6.30.in Budokanの頃みたいだ。
ステージが明るくなると、紛れもない現在の小田さんが現れた。
#1 ”LET IT BE”
THE BEATLESのカヴァーがオープニング。
「風のようにうたが流れていた」でも披露していた。
歌詞を忘れたのか、2番で一瞬ピアノと共にが歌が止まるシーンがあって、
場内が盛り上がる。<いきなりですか!>
MC :なんで"LET IT BE"なのか自分でもわかりませんが...と言っていた。
<そりゃ、誰にもわからない>
メンバー紹介
DRUMS&PERCUSSIONS:木村 万作
KEYBOARDS:栗尾 直樹
GUITARS:稲葉 政裕
BASS:有賀 啓雄
B.G.V:木下智明
SAX&FLUTE:園山 光博
ベース以外はおなじみの"Far East Club Band"レギュラーメンバーである。
山内薫さんは今回参加できないらしい。
ドラム以外は全員コーラス兼任<5声>
だから、全体はかなりぶ厚い音になる。
山野楽器フリーペーパー"Jam Spot"小田和正特集のインタビューでも、
「コーラスの練習が一番難しい」と小田さんは語っている。
往年のオフコースよりコーラスに力が入っていると思ったのは
私だけはないはずだ。
#2 「ラブストーリーは突然に」
おっと、ここでいきなりミラーボール系です。珍しい曲順。
もうお約束すぎて、個人的にはつらく思える曲。
でも、これを聞きに来る人も多いので、
小田さんの気持ちがちゃんと入っています。そこがすごい。
♪今、君の心が動いた♪の手拍子のところは
ハンドマイクを客席に向けます。
今回そのマイクを大胆にも男性のお客さんに渡し、
サビの1フレーズが完全にカラオケ状態になりました。
その人、けっこう上手でびっくりしました。
<普通、男にはキーが高すぎるんですが。。。>
#3”the flag"
今日通勤途中でi-podを聞いていたら、
この曲の歌詞が改めて頭に飛び込んできた。
自由な翼を 僕らはたたんで 二度と そこから
飛び立つことはなかった
やがていつの日か この国のすべてを 僕らがこの手で
変えてゆくんだったよね
ここから 行くべき その道は どこかと
できるならもう一度 捜さないか
戦える 僕らの武器は 今何かと それを見つけて
ここへ 並ばないか
僕は あきらめない 誰か 聞いて いるか
僕は ここにいる 誰か そばに いるか
”the flag"作詞、作曲:小田和正
アルバム「個人主義」収録から一部引用
<今の社会を考えると、ほんとにせつなくなった。
もし、小田さんみたいな考え方の政治家が集まっていたら、
日本はもっと良くなっていたはず。
学生運動の時代の人にとって、この曲はロック以外なにものでもない。
熱い歌だと思う>
MC:見たことがない人が今日はいっぱいいる。
来週の武道館にも来る人は?、来ない人は?
こんなにいるんだ。おかしいな。
今日は武道館に来ない人中心にやります。(笑)
MC:次の曲は今回のツアーで初めてやる曲です。
だから間違えたとしても、許してねということです。(笑)
#4「静かな場所」
#5「たそがれ」
<小田さんアコギ、稲葉さんガットでのアレンジ。
コーラスの再現性も高い。英語の歌詞はなし>
#6「眠れぬ夜」
<完成度の高いアレンジ。古さを感じさせない曲>
MC:TVは昔出演して、相当嫌な思いをしたのでずっと避けてきたが、
勝手にやっていいというので引き受けた。まだオフコースが二人の時、
「小さな部屋」というライブを月イチくらいで日本青年館でやっていた。
漫画家のみつはしちかこさんを呼んで絵に合わせて演奏したり、
マルチトラックレコーダーでコーラスをその場で多重録音したり、
たいそういろんなことをやった。そういった企画ものがそもそも大好きなので、
そのノリで4年前からテレビをやってきたが、
昨年のレギュラー「風のようにうたが流れていた」は本当に毎回大変で
死ぬ思いだった。当初、全12回予定だったが、
大リーグワールドシリーズにより収録が1回休止になって、心底ホッとした。
ここで、「風のように」でやったナンバーをやります。後ろのメンバーには
何をやるのか事前に伝えていないので、ドキドキしているはずです。
一曲目は服部良一氏の曲です。「青い山脈」もそうだし、
「蘇州夜曲」も本当にいい曲ですよ。では「銀座カンカン娘」。
ここで、違う曲と勘違いしてアコギでスタンバっていた稲葉さんが
急にエレキに持ち替える。(場内爆笑)
#7「銀座カンカン娘」
MC:呼んでもスタジオに来れなかった人も中にはいて、
昔はいちいち気にしていたけど、いや、実はごく最近までだったですけど、
今はもう慣れました。
北山修氏に朗読とかしてもらいたかったんだけど、あの人はお医者で
いろいろあって、来てもらえなかった。
#8「あの素晴らしい愛をもう一度」
<初期のオフコース、一時は加藤和彦の事務所か杉田次郎の事務所の
どちらに入ろうか悩んだくらいだから、感慨深いんだろうなと想像>
MC:本当にあっけらかんとした歌です。
#9”Happy Birthday Sweet Sixteen”
MC:皆さん、ここでリクエストとかありますか?
<さんざん客席から聞いたあとで>
今、声があがらなかった曲をやりますが、
<そりゃTV未公開だから視聴者は知らないッス...>
初めて覚えた外国語の歌です。
#10”Quizas,Quizas,Quizas”
イントロから歌に入れなくてやり直し。
「あっ!ごめん」(場内大爆笑)
MC:ガロで一番仲の良かったトミーの曲です。
#11「地球はメリー・ゴーランド」
<ビートルズっぽいアレンジと現在の小田さんにマッチした曲調。秀逸>
MC:子供の頃、亡くなった人のことを考えると、その人が近くに来ると
考えていた。もしかしたら、トミーもここに来ているのかな?
<小田さんちょっとウルウルモードだったが、その語り口に図らずも
笑ってしまったある観客に向けて「どこが可笑しいの?」と
多少ムッとしながら呼びかけた。<傷ついたんだろうな>
<教訓:良き思い出の中、素直になっている人を笑うべからず>
MC:「さっきも声が上がっていた曲です」。
<実際、僕の隣からも聞こえた>
#12”Hotel California”
ここで「風のように...」コーナー終了。
オフコース時代からのエンジニア、ビル・シュニー氏にあてたメッセージを
英語で読む。<歌以外の小田さんの英語を初めてちゃんと聞く>
<一番最初のソロアルバム”K.ODA"はオフコースと平行した時期に、
ロスに住居を構え、プロデューサーをビルに迎え制作した背景有>
この曲はア・カペラで録音されていますが、それは日本語で歌える人が
僕しかいなかったからです。というジョークを交え、
"a certain insurance company"のために書いた曲です。
とぼやかして、言っていたのが面白かった。
#13「哀しみをそのまま」
<感動的な歌詞だと思う>
ギターのチューニングで「待った」がかかったのを受けて
そのままこの<敬虔な>気持ちで次の曲に行きたかったのですが、
しゃべります。
と上記のせっかくスポンサーへの配慮としてぼやかして表現していた
部分を説明し始める。
<これ以上は仕事の関係上、ご想像にお任せします>
#14「たしかなこと』
<「言葉にできない」の代わりに、この年齢でこんなにいい曲を書いた
小田さんに感動を禁じ得なかった。今、大好きな曲。ほんとうにいい曲だ>
MC:なんて読むか、まだわからないんですが、メールなどの返信のことです。
#15"Re"
#16「正義は勝つ」
#17"Yes-No"
#18「キラキラ」
MC:タイアップって言葉がいやらしいけど、人から期待されたり、
注文されたりすることは曲を作るモチベーションになるので、
ありがたいことです。
#19「明日」
#20「言葉にできない」
<この曲はコード進行から、アレンジまでクラシックに近い曲なんだと
再認識した。松山千春に「人間国宝級」と称されたその歌声にますます
輝きが加わっていることを実感。昔を思い出したいから見に来る人だけ
ではない、今の小田さんの歌に感動して見に来る人がいるからこそ、
ファンの絶対数が増えている。1982年当時よりも、歌/演奏ともに
レベルが上がっているのは一体、どういうことなのか?
それを知りたくて僕は足を運んでいる。だから、
小田さんには決してライブはやめて欲しくないと思う>
一旦、仲締め後、アンコール。全員がおそろいのまっ白Tシャツ。
En#1"Oh Yeah"
<栗尾さんのピアノと園山さんのソプラノサックスが掛け合いで
ソロをとるところが、スティングのライブみたいでかっこいい。
CDとはアレンジをかなり変えていて、一番新鮮だった>
En#2"夏の日"
<なつかしいイントロ。夏を意識しての選曲なんだろう>
En#3"君住む街へ"
<一人で来ていた隣の20歳前半くらいの女の子が泣いていた。
阪神大震災の時もそうだけど、この曲はそういう曲なんだろうな。
自分はもっと違う曲にグッとくるけど>
再び舞台から下がり、2度めのアンコール。
もうないだろうと帰る人は立ち見席の人だけ。
でも、皆の願いが叶い、再び登場するメンバー。
MC:<ライブ序盤に今日は8000円分は楽しませますよと宣言していたが
この時点で「8200円ぐらいにはなってるだろう」とコメント。場内爆笑>
En#4"またたく星に願いを"
<定番のノリノリ・ソング。小田さんの楽曲の中でも異色なラテン・ビート>
En#5"キラキラ"
<2度めのキラキラ。同じ曲をやることで終わった感を演出するのは昔から
変わらない。小田さんライブのお約束?>
場内アナウンスが流れても、もう一度だけ出てきてほしいという
願いの込もった拍手が鳴り止まなかった。
皆、終わりが来ることを知っていながらも、
自分からは終わらせたくないのだ。
小田さんのサービス精神に甘えて、あり得ないことを
期待しながら、僕も最後まで拍手し続けた。
ここまで、あきらめの悪いファンたちは初めて見たような気がする。
それだけ、このライブは特別な一夜であると感じていた人が
多かったということなんだろう。小田さんを本当に好きじゃないと来れないライブ。
いや、本当に好きなんだけど、来れなかった人がいっぱいいたライブ。
そんな人たちの気持ちを代弁するかのように、
拍手はいつまでも鳴り止まなかった。
撤収時間を含めて、時間で契約している興行サイドへの迷惑などは顧みず、
すでに8000円じゃ到底追いつかないほどの満足を得ているにも関わらず、
僕らは拍手を止めることが出来なかった。夢から醒めない状態とは
こういうことを言うのだと思う。
武道館の前哨戦としては、ファンも小田さんもメンバーも
気合いを入れ直すことができたライブだったと思う。
今年いっぱいまで続くツアーはまだまだ始まったばかり。
半年後に、どう変化しているかがとても楽しみである。
かつては体調不良による公演延期というハプニングもあった。
どうか、くれぐれも無理のない範囲で
小田さんにはがんばってほしいと思う。
P.S.
今回ツアーパンフは非常に中身の濃いものなので、
3000円しても買っておいて損はないように思います。
メンバーの血液型を見て、びっくりしました。
当然のことながら、会場内の録音が禁止されているので、
記憶とメモをたよりに書いたことなので、
勘違いや曲解が生じてしまっていましたら、すみません。
来たくてもどうしても叶わなかった方が、
参考としてライブの様子を思い描いて頂ければ幸いです。
トータルで約2時間半のあっという間の夢物語でした。
ここまでの長文・駄文を読んで下さり、ありがとうございます。
今泉 慎太郎
http://imaizumishintaro.cocolog-nifty.com/

Recent Comments